主人公の永吉は、妥協せずに豆腐を作り、江戸の人々に支えられながら、所帯を持ち、家族を養い、店を大きくしていきます。

この永吉は独り立ちを許されただけあり、職人としては一流ですし、水や豆も近隣の豆腐屋よりも良いものを使い、且つ、低価格で販売しました。

しかし、豆腐が売れません。

周りの店より美味しいのに何故?葛藤します。

実際に京都で豆腐を食べた事がありましたが、とても美味しいと思いました。

じゃあ、何故、売れないのか?

それは現在にも残る東西の調理方法の違いにありました。

深川の庶民は、京風の豆腐の味や触感になれておらず、拒否反応を起こしたに過ぎません。

味はとても良かったので密かに入手した同業者は一口食べて、永吉の能力の高さを認めてしまいました。

暫く豆腐が売れない日々が続きましたが、京風の味になれた寺社や料亭に品を卸す事により、ハクがつき、次第に町の人にも売れるようになりました。